Avaloncity Dolls

私、「信頼出来ない語り手」明智紫苑の自作小説とカスタマイズドール中心の我楽多ブログです。

No.12/f.9 アレクサンドラ・イングリッド・スチュワート(Alexandra Ingrid "Sasha" Stewart)

Sasha Stewart

《No.12/f.9 アレクサンドラ・イングリッド・スチュワート(Alexandra Ingrid "Sasha" Stewart)》

 愛称はサーシャ。『Avaloncity Stories』第二部に登場するアスターティ・フォーチュンのバックバンド〈エトラッツァ〉のドラマー(「Etratsa」は「Astarte」のアナグラム)。サバサバした姉御肌。アヴァロン連邦暦345年の時点で20歳(すなわち、『ファウストの聖杯』終盤の時点で25歳)。ドラマーとしての実力は、20〜21世紀の地球人ドラマーに例えるなら、カーマイン・アピス氏クラス…と例える(称える)音楽好きの歴史学者がいたりする。要するに、かなりの凄腕だ。

 見かけ通り、サバサバした姉御肌の女性である。むしろ、当シリーズでは「弱い女」の方がマイノリティーかもしれない(その辺、リアリティーに欠けるだろうが)。『恋愛栽培』の主人公である「普通の女の子」花川加奈子でさえも、それなりに芯が強いのね。

 後述の通り、彼女は私のオリジナルキャラクター「ドール」としては「古参」である。さすがに、『Avaloncity Stories』においては、アスターティやフォースタス・チャオと比べると「新参」のキャラクターではあるが、私が作ったキャラクタードールとしては最古参である。ただし、後に顔の再塗装を全面的に行ったので、再製作順(再塗装順)として割り振られた番号は現在の順番になっている。それゆえに、私の「Avaloncity Dolls」としては12番目の彼女は「幻のNo.1」でもある。

 しかし、サーシャは私の物語の登場人物としては「古参」ではない。なぜなら、かつての私はキャラクタードール作りを自作小説に結びつけていなかったからである。私は小説執筆を創作活動の基本とするようになってからは、小説の登場人物としてキャラクタードールを作るようになったのである。

 

 9月12日生まれ。身長165cm。好物は豚骨ラーメン、シーフードガンボ、本物のカニ肉が入ったカリフォルニアロール、シュウマイ弁当、ザッハトルテ。なぜか年下のダメ男にモテる。この人も『Fortune』で描かれている通り、大震災で鬼籍に入ってしまったので、あとはスピンオフ小説で過去の話を書くしかない。そもそも、この物語での大震災で亡くなった人たちならば、誰でも主役になり得るのだ。

「女性ドラマーってかっこいいな」、そう思った時点で彼女のポジションは決まった。しかし、仮に第二部のアスターティをミュージシャンに設定しなければ、二人の接点はなかったかもしれない。それまで作ったキャラクターたちを、いかにして小説の世界観に組み込めるかどうかが問題だ。

 

 ボークスCヘッドとエクセレントB素体の「旧肌色」使用。現在では入手困難だが、私はこの赤味の強い肌色を見て「日本人キャラクターを造るには向いていないな」と思った。逆に言えば、仮にヘッドとボディが現在の「新肌色」だったら、彼女は日本人キャラクターになっていたのかもしれないのだ。下手すりゃ、その幻のキャラクターが、アスターティの代わりに私の物語のメインヒロインになっていた可能性がある。

 私はこの素体やヘッドのピンク系の肌色がロシア系白人のように思えたので、彼女の愛称はロシア風の「サーシャ」になった。ただし、フルネームを決めたのは2018年になってからで、人形を作ってからだいぶ経っている。頭は元々ピンクのドールヘアが植えられていたが、追加植毛に薄紫と銀色のドールヘアを使用した。

 私が初めてオリジナルドールを作るために購入したドールヘッドと素体を使っているのが、他ならぬサーシャである。しかし、彼女が『Avaloncity Stories』のキャラクターになったのはあくまでも後付けであり、生みの親である私自身も彼女についてはよく分からない。そのうちスピンオフ小説を書くかもしれないが、もちろん予定は未定である。

 私がサーシャの材料としたドールヘッドと素体は、かつて札幌市内にあった某ホビーショップである。その店はボークスアゾンなどのメーカーのドール・アクションフィギュア関係の商品を扱っていたが、後にその方面の部門を切り捨てて、ラジコン関係専門店として別の場所に移転し、閉店してしまった。そのお店がドール・アクションフィギュア関係の商品を扱うのをやめた時期は、まさしく1/6ドール文化の人気が衰えかけている時期だった。

 私は1/6ドール文化の復興を心から望む。幸い、今はモモコドールや六分の一男子図鑑などがあるし、オビツボークスなどの新しい1/6ドール素体の登場に対して期待している。


【Carmine Appice - Do Ya I'm Sexy?】