Avaloncity Dolls

私、「信頼出来ない語り手」明智紫苑の自作小説とカスタマイズドール中心の我楽多ブログです。

No.13/f.10 ジェラルディン・ローズ・ゲイナー(Dr.Geraldine Rose "Jerrie" Gaynor)

Geraldine Gaynor

《No.13/f.10 ジェラルディン・ローズ・ゲイナー(Dr.Geraldine Rose "Jerrie" Gaynor)》

 愛称はジェリー。『Avaloncity Stories』第二部に登場する女性内科医。アヴァロン大学医学部卒業。両親から受け継いだクリニックの院長となる。ゲイナー三姉妹の長女。アヴァロン連邦暦318年生まれ。アガルタのフォースタス・マツナガ博士と恋仲になるが、マツナガ博士は彼女の両親の古くからの知り合いだった。無論、マツナガ博士が彼女を「女性」として意識するようになったのは、彼女が成人してからの事である。少なくとも、彼は「若さだけが取り柄の女」には興味がないし、男性に対する依存心が強い女性にも興味がない。

 ゲイナー三姉妹の父ジャスパーは元々画家志望だったが、初恋相手ロウィーナが医師を目指しているのを知り、彼女と同じ大学を目指して一緒に合格して、卒業して、医師になり、互いに惹かれ合い…そして結ばれて三姉妹が生まれたのだ。その両親は南アヴァロン市の別荘で悠々自適の暮らしを満喫している。ジャスパーとロウィーナは大震災で二人の娘たちと孫たちを亡くしたが、末娘フォースティンが無事だったのは不幸中の幸いだろう。

 フォースタス・チャオの姉ルシール(愛称はルー。フォースティンの親友ルシール・ランスロットとの区別のためにこの愛称を使う)とは大学時代からの親友。サバサバとした姐御肌の女性である。マツナガ博士との交流とは別に、アガルタにも友人知人は少なくない。ルー・チャオもアガルタの職員である。ジェラルディンもアガルタからの勧誘があったが、両親のクリニックの引き継ぎを選んだ。

 現に、アガルタ出身のバールたちも、彼女のクリニックに通院している者が少なくない。ジェラルディン自身はアガルタの職員ではないが、アガルタから外部に出向した獣医師リチャード・タヌキコウジ博士と似たような立場かもしれない。ちなみにタヌキコウジ博士も、天然の人間と人造人間「バール」を再統合する〈アガルタ・ソロモン・プロジェクト〉のために、女性型バール(いや、「バール女性」と呼ぶべきか?)を公私共にパートナーにしている。

 

 5月28日生まれ。身長170cm。好物はグヤーシュ(ハンガリー料理のスープ)、エビのパエリア、ローストビーフ丼、白身魚のセビチェ(魚介類のマリネ)、バラジャムを載せたヨーグルト。元気良くモリモリ食べてキビキビと動く健康な女性である。アスターティのマネージャー、ミヨン・ヴィスコンティは幅広い交友関係のある人だが、ジェリーもミヨンの友人である。

 前述の〈アガルタ・ソロモン・プロジェクト〉発足以前に製作されたバールであるマツナガ博士は、彼女と出会ってから「もし自分が生まれついての無精子症でなかったならば…」と考えるようになったが、それでもキチンと避妊具を使うのが彼なりの「けじめ」である。まあ、ジェラルディン自身には「母親願望」はないのだが。健全な家庭に生まれ育った人間だからといって、必ずしも「人の親になりたい」という願望を抱く訳ではない。ただし、彼女自身は決して子供嫌いではないし、姪たちをかわいがっている。

 少なくとも、マツナガ博士とジェラルディンの関係は〈アガルタ・ソロモン・プロジェクト〉とは一切関係ないが、マツナガ博士にとっては彼女との関係こそが最後の恋だった。彼が彼女に対して、自分の初恋相手ヒナ・マツナガの面影を見出していたかは分からない。少なくとも彼は、彼女たちを比較してどちらかを貶めるような人ではない。

 

 人形はボークスのNEO-EBのティーンズではない方である(ヘッドもNEOヘッドである)。キャラクターに合わせてグラマラスなのね。前髪のボリュームが目立つのは、ショチケツァル17歳ヴァージョンと同じく、植毛に使ったドールヘアの配分ミスによるものだが、かえって怪我の功名でキャラクターの個性を表せたと思う。

 彼女は私のキャラクタードールとしては、比較的現実的な髪と目の色なので、着せ替え人形としての汎用性はそこそこ高いだろう。ただし、素体のサイズによって、着せられる服の限界はある。バービー用の服は着せられるが、モモコドールのような細身の素体向けの服は着せられない。

『Fortune』ではまさかの大災害で若くして亡くなってしまった彼女だが、天国でマツナガ博士と仲良くしているだろうか? 彼女とマリリンの名前は、末妹フォースティンとスコット・ガルヴァーニの娘に受け継がれた。


【Guns N' Roses - Sweet Child O' Mine】