Avaloncity Dolls

私、「信頼出来ない語り手」明智紫苑の自作小説とカスタマイズドール中心の我楽多ブログです。

No.29/m.9 ランスロット・アラスター・ファルケンバーグ(Lancelot Alastor "Lance" Falkenburg)

Lancelot Falkenburg

《No.29/m.9 ランスロットファルケンバーグ(Lancelot Alastor "Lance" Falkenburg)》

①いわゆるアーサー王伝説の円卓の騎士「湖のランスロット」。アーサー王の母方の従兄で、智勇兼備の士。一般的なランスロット卿のイメージとは違い、彼は「政治家」である。伍子胥呉起商鞅などと同じく「管仲のなり損ない」なのだ。アーサー王にマーリンがいるように、ランスロットには初代フォースタス・チャオがいる。フォースタスは彼の「師」なのだ。

 彼は『Avaloncity Stories』第一部の中心となる物語『Blasted』の主人公の一人であり、商鞅松永久秀と共に「運命の三女神」の人間男性版のような存在となる。そして、彼らとさらにもう一人の人物は〈彼〉の「4つの風」であり、物語を動かす大きな力となるのだ。

②『Avaloncity Stories』第二部のフォースタス・チャオの幼なじみで同年齢(アヴァロン連邦暦325年生まれ)の親友。マロリー法律事務所に所属する弁護士。七人兄弟姉妹の長男。もちろん、前述の湖のランスロットとは他人の空似だが、第三部のランスロットと同じく、第一部の彼の生まれ変わりかどうかは分からない。

③『Avaloncity Stories』第三部のフォースタス・チャオ(趙翔)の異父兄「趙蘭」将軍。果心と緋奈を食客として抱え、魔法戦士としてアスターティを鍛える。元はアヴァロン帝国の〈東方十二諸侯〉の一つであるファルケンバーグ家の公子だったが、母親が 泰夏 タイシャ の「北王」 趙雍 ちょう よう の側室になった事により、泰夏に移り北王の養子になった。その後生まれた異父弟こそが、三代目フォースタス・チャオである。「ランスロット」と「フォースタス」の縁はここまで続くのだ。

 

 5月1日生まれ。身長190cm。好物はトムヤンクンスープ、生春巻き、春雨サラダ、ロブスター、ジャンバラヤ。第二部のランスは、マロリー三兄弟の一人が運営するボクシングジムでトレーニングをしているが、このボクシングジムもマロリー法律事務所も三兄弟が所有するビルの中にある。ちなみにビルの1階にはベトナム料理やタイ料理を主体にした多国籍料理店があり、2階はボクシングジム、3階には法律事務所があり、さらに上の階は賃貸マンションになっている。

 ランスは、恋人(?)の女子美大生エリカ・カラシニコフと上記のマンションで同棲している。この奇妙な二人の馴れ初めは『Fortune』終盤にあるアヴァロン連邦暦353年5月5日のパンジア大陸西部沖大地震だが、二人は避難所で出会った。どうやら、彼は彼女に助けられたらしい。 『Avaloncity Stories』は、いわゆる「スターシステム」を採用している。第二部のフォースタス・マツナガ博士が松永久秀の後身であるのと同じように、二人のランスロットファルケンバーグは円卓の騎士ランスロットの後身である。この作品群では、彼らは〈アガルタの総長〉に対しては頭が上がらない。同じ事はもちろん、果心とその父親にも言える。

 第一部における湖のランスロットは、ある者の分身もしくは生まれ変わりだが、敵に対する苛烈さゆえに、「敵の血で湖を作る」という意味で「湖のランスロット」と呼ばれる。すなわち、世間一般における円卓の騎士ランスロット卿とは違って、彼は伍子胥商鞅のようなダークヒーローなのだ。第二部以降の二人のランスロットは〈彼〉とは無関係だが、〈アガルタの総長〉シャマシュ公は彼らを温かく見守っている。

 

 人形にはボークスのNEO剛の素体とヘッドを使用している。髪は2色のドールヘアを混ぜて植毛し、微妙な色合いの金髪にしている。私はアリス・ゲイナーの植毛の失敗で反省し、よりリアリティーのある髪色にするために、前述の通りのやり方で植毛した。このようなミックス植毛であれば、既製のドールヘアにはないような微妙な色合いを表現出来る。

 第一部と第三部のランスロットはまだしも、第二部のランスは弁護士なのだから、この長髪はおかしいかもしれない。しかし、さすがに普段は髪を後ろで一つに束ねている(まあ、第一部と第三部の彼もそうだが)。この長髪は、男性ドールとしては着せ替え人形としての汎用性を低めている。現代的な「リアルクローズ」よりも、歴史的・ファンタジー的な衣装の方が似合うだろう。


【Falco - The Sound of Musik】