Avaloncity Dolls

私、「信頼出来ない語り手」明智紫苑の自作小説とカスタマイズドール中心の我楽多ブログです。

No.10/f.7 リリス/ロクサーヌ・シルヴァー・ダイアモンド(Lilith / Roxanne Silver Diamond)

Lilith

《No.10/f.7 リリスロクサーヌ・シルヴァー・ダイアモンド(Lilith / Roxanne Silver Diamond)》

『Avaloncity Stories』第二部に登場するファッションモデルにして人気歌手であるロクサーヌ・ゴールド・ダイアモンド(ロクシー)の付き人であり、同居人である女性。愛称は「シルヴァー」。実はロクシーの歌は口パクで、実際には彼女が歌っている…と噂されているが、実はロクシーは何者かにマインドコントロールされていて、記憶を捏造されている。そのロクシーのお目付け役が彼女、シルヴァーこと「リリス」である。

 実はシルヴァー自身がマフィア〈 聖杯幇 シェンペイパン 〉の企業舎弟であるバールメーカー〈リリス・グレイル〉社に作られた人造人間「バール」である。アスターティが最初に彼女を見かけた時には「そこら辺の大学生」風に見えたが、歳を重ねるにつれてだんだんと妖艶な魅力を放つようになった。自分を作ったバールメーカーの名を持つ彼女がなぜ〈ジ・オ〉並びに〈神の塔〉との関わりが根強いロクシーに付き従うのか? 〈聖杯幇〉のトップである 夏侯雷 シャホウ・レイ ことアイヴァン・レイ・シャホウは、なぜ不穏分子めいた存在である彼女を放っておくのか? そもそも、本当に〈ジ・オ〉と〈聖杯幇〉は敵対関係なのだろうか?

 ソーニアの政変(アヴァロン連邦からの独立宣言)後、彼女は中央政府から派遣された 交渉人 ネゴシエイター たちや陸軍からの刺客たちと関わる。果たして、彼女はロクシーを守るのか? それとも…?  

 

 身長166cm。7月13日生まれ。好物はエビとムール貝のパエリア、タラモサラタ、ムサカ、ストラパッツァーダ、 馬拉糕 マーラーカオ (中華風蒸しカステラ)。とりあえず、地中海系の料理が好きなようだし、彼女自身もロクシーのために色々と料理を作って食べさせてあげる。ロクシー自身は料理を含めた家事全般が苦手である。シルヴァーの他に、ロクシーの所属事務所に雇われた家政婦が、ロクシーとシルヴァーが住むマンションに出入りしている。

 シルヴァーは、親友(?)ロクシーが唯一信頼する同性だが、彼女が何を考えているのかは、誰も知らない。さすがに、彼女たちの間には本物の友情があるとは思いたいが、彼女たちがどのような運命を歩むかで、関係性は変わっていくだろう。ロクシーやソーニア州知事プレスター・ジョン・ホリデイは、同性からの嫉妬心や反感を買いやすい人物として、物語内部で想定されるキャラクターたちである。つまりは「強者」のイメージだ。

 ただ、ロクシーもホリデイも「強者の皮をかぶった弱者」のような要素がある。自分自身の虚栄心がはかなさを帯びているのを、彼らは無意識のうちに自覚しているのだ。

 

 人形はボークス「センチュリーモデル」の「イーディス」のカスタム。元の人形は銀色の短髪だったが、黒っぽい髪色に再植毛して、グラマラスな美女のイメージに作り上げた。金色ベースの化粧が褐色の肌に映える。名前こそは「シルヴァー」だが、彼女自身のイメージカラーはむしろ黄金だろう。

 本来、リリスとシルヴァーは別々のキャラクターとして作っていたつもりだったが、わざわざ新たにシルヴァーの人形を作るのが面倒だったので、二人を同一人物にした。アスターティが「白い女神」なのに対して「黒い女神」として作ったつもりだが、結局は第二部においては、彼女たちの物語上の接点はほとんどなかった。

 彼女の髪や目の色は現実的な配色なので、ファッションドールとしての汎用性は低くないと思う。ただし、パステルカラーを使ったロリータファッションは似合わないだろう。セクシーな大人の女性らしいコーディネートがふさわしい。


【山下久美子 - リリス】