Avaloncity Dolls

私、「信頼出来ない語り手」明智紫苑の自作小説とカスタマイズドール中心の我楽多ブログです。

No.25/m.8 タラニス(Taranis)

Taranis

《No.25/m.8 タラニス(Taranis)》

『Avaloncity Stories』第二部に登場する、〈アガルタ〉の人工子宮〈ダーナ〉から生まれたバール(人造人間)。スリスの双子の兄。名前の由来は「大陸のケルト」の雷神(北欧のトールに相当する神)。アスターティ・フォーチュンよりも古い世代(アヴァロン連邦暦100年代)のバールであり、成人後も生殖能力を持たない。ショチピリ&ショチケツァル兄妹の例もあるように、同じ人工子宮で同時期に双子や三つ子として育成されるバールたちがいるが、通常は単体で育成される。

 アガルタの「官製バール」が「多胎児」として育成される場合は、人工子宮の規模の都合上、三つ子までが限度だが、民間企業製のバールたちの中には五つ子までもいる。特に、マフィアの企業舎弟であるバールメーカーが製作するバールたちの中には、特製の巨大な人工子宮によって「1ダースの多胎児」が製作された例があるらしい。そのようなバールたちは当然、裏社会で色々な用途に使われていく。

 タラニスとスリスは官製バールだが、その鮮やかな髪色は民間企業製のバールのようである。その点も、ショチピリ&ショチケツァル兄妹に似ている。まあ、いずれも人形製作当時は、自作小説の登場人物にする予定はなかったので、外見上の違和感があるのね。

 それはさておき、バールたちは基本的に、天然の人間以上の知能や身体能力を持っているが、中にはいわゆる「超能力」を持つ者もいる。その「超能力」は、後の第三部においては「魔法」「魔力」と呼ばれるようになるのだ。タラニスやスリスも、そのような超能力を持っているが、その使用には法律上の制限がある。まあ、マフィアの企業舎弟が製作したバールたち(というか、製作者たち)は、そんな法律を無視しているのだが。

 

 12月19日生まれ。好物はテリヤキバーガー、チキンティッカ、シーフードガンボ、麻婆茄子、サーターアンダギー。趣味は釣り、格闘技観戦、グラフィティーアート。彼の「人間名」はテレンス・ハンベリー・ホワイト(Terence Hanbury White)、すなわち『永遠の王』の作者と同姓同名である。

 前述の通り、彼とスリスはフォースタス・チャオやアスターティ・フォーチュンよりも昔の人物なので、直接の関わりはない。彼はバールたちの格闘技イベントに参戦する事になるが、惑星アヴァロンにおいては、バールたちは基本的に、天然の人間とは同じプロスポーツに参戦するのは認められていない。その代わり、バールたち専門のプロスポーツとして、格闘技〈バールファイト〉やバールレース(要するに『ウマ娘』のレースそのものであり、競馬と同じ障害レースもある)が行われる。

 バール専門スポーツには他に、アメリカンフットボールを元にした〈バールボール〉などがある。バールたちの「社会進出」は、警察官、軍人、看護師などの「社会基盤」的な職業が最初だが、その次にプロスポーツ界や芸能界などがバールたちの受け皿となった。いわゆる裏社会においてバールたちが性産業で使われるようになったのは、アヴァロン連邦建国以前からだったのだが、言わずと知れた性奴隷である。他にも、 殺し屋 ヒットマン として悪名高いバールたちも過去に存在した。

 

 人形はダイソー「世界のお友達」の再植毛カスタム。マリリン・ゲイナーと同じく、ホームセンターで購入した蛍光色の水糸(本来の用途は、工事の際に水平線を示すために使用するものである)を植毛している。水糸やレース糸、極細毛糸の植毛は、サラン樹脂などのドールヘアとはだいぶ違う印象になるが、特に毛糸の植毛は、普通のドールヘアでは難しいアフロヘアを表現するのに向いている。

 濃いめの肌色と蛍光色の髪色の組み合わせがいかにも「フィクションらしい」「人工的な」印象があるが、製作当時は小説を書くという発想自体がなかったので、成り行き任せでこのような造形になった。今の私は自作小説ありきでキャラクタードールを作るようになったが、製作年代が古い者は、フォースタス・チャオやアスターティ・フォーチュンなどの例外を除いては、ストーリー性のあるものではなかった。それゆえに、当記事を含めた各キャラクタードールのプロフィール記事の制作には悩むのだ。

 それまで製作したキャラクタードールについては、当時の日記に色々と書いてあるのだが、20年以上分もある日記をわざわざ読み返すのも気が遠くなる作業である。これら日記はネタの宝庫ではあるのだが、他に読むべきものは色々とあるのだ。


【Sananda Maitreya - Wishing Well】