Avaloncity Dolls

私、「信頼出来ない語り手」明智紫苑の自作小説とカスタマイズドール中心の我楽多ブログです。

No.44/f.32 岸和田小夜子(Sayoko Kishiwada)

Sayoko Kishiwada

《No.44/f.32 岸和田小夜子(Sayoko Kishiwada)》

①『Avaloncity Stories』第一部のキャラクター。芥川蘭子の友人。某サブカルチャー雑誌のライター。某地方都市出身で、元キャバ嬢。一時期はお笑い芸人の卵だった。元キャバ嬢がこんな容姿…? いいえ、女は「化ける」のですよ。お笑い芸人としての「そういう化粧」なのです。

②『Avaloncity Stories』第二部の外伝に相当する小説『Babelcity Explode』の登場人物。地下エリアのカフェバー兼便利屋〈ステイゴールド〉で、芥川蘭子と一緒に雑務の仕事をしている。一見だらしないグータラ女だが、いわゆる「姥皮」を被っているのかもしれない。とりあえず、まともな化粧をしている時はそれなりにキレイだろう。

 立花エレクトラ、北条シグニィ、芥川蘭子、そして岸和田小夜子。彼女たち〈ステイゴールド〉は、バベルシティの地下エリア〈リンボ・タウン〉で生まれ育った。孤児である彼女たちは、地上エリアから「降りてきた」 上級女性 アルファ である医師 曲直瀬青華 まなせ せいか や男性私立探偵 最上 もがみ ファルコなどの大人たちに育てられた。

 地下エリアには地上エリアのようなまともな教育機関はないが、その代わり私塾が点在しており、住人たちはそこで色々と学んでいる。それらで地下エリアの住人たちに読み書きを教えているのは、主に元々地下エリアの住人だが、中には曲直瀬青華などのような地上エリアからの「亡命者」たちもいる。曲直瀬ら亡命者たちは、バベルシティ上層部の体制を覆すために地下エリアに降りたのだが、それは単なる「アルファ」同士の権力闘争ではない。

強者女性 アルファ たちが〈アルファ〉たる所以はね、彼女たちが他の女たちを踏み台にして、蹴落として、成り上がったからなの。そんな女たちが『フェミニズム』やら『シスターフッド』やらを口にするのはお笑い草ね」

 小夜子らの育ての親である曲直瀬青華は自嘲気味に言う。かつての自分自身もそうだったと、彼女は自覚している。バベルシティの地下に文字通り潜り込む反体制派は、弱肉強食の世界から人々を解放するために、バベルシティという「魔都」の体制を覆す必要があるのだ。

 

 2月1日生まれ。身長160cm。好物は焼肉、豚足、エビ天丼、味噌カツクリームあんみつ。野菜は苦手気味なので、その分の栄養素はサプリメントで補っている。かなりのヘビースモーカーだが、『Babelcity Explode』ではヴェイプ(電子タバコ)を愛用している。ちなみに〈ステイゴールド〉には喫煙者は彼女しかいないので、他のメンバーたちの迷惑にならないようにヴェイプを吸っている(私は嫌煙家なので、よく知らないが、ヴェイプには普通のタバコのような害はないらしい)。

 趣味はテレビゲームなどだが、他には新聞や雑誌などの切り抜きでスクラップブックを作っている。これは絵を描く代わりではあるが、さらに情報収集の意味もある。ちなみに私自身も、若い頃は雑誌の画像を切り抜いたのを集めてスクラップブックを作っていた。これは、ファッション雑誌などの切り抜きを保存するのにちょうど良いが、読者投稿欄にある面白いネタを保存する事もあった。そういえば、かつて週刊少年ジャンプの巻末にあった読者投稿ページ『ジャンプ放送局』は、雑誌の読者投稿ページとしては珍しく単行本化されているが、『ドラゴンボール』のパロディ集が特に面白かったね。

 第一部の方の小夜子は、今はなき『ビックリハウス』のような雑誌の読者だったのが、そのような雑誌の記事を書く側に回った人である。彼女はロックバンドやお笑い芸人の追っかけをしていた経験があるが、『Babelcity Explode』の小夜子にはそのような追っかけの対象はいない。そもそも、売れっ子芸能人たちが地下世界に降りるような事態は、まずはないのだ。

 

 人形はセキグチmomokoドールのカスタム。唇にモデリングペーストを塗って分厚くした。momokoヘッドは塗装を拭い取るとそんなに美形ではないので(失敬)、この子のような不美人キャラクターを作る事が出来る。逆に、アスターティや緋奈らに使っているオビツ27cm女性型02ヘッドだと、不美人キャラクターを作るのは難しい。せいぜい、『ファイブスター物語』のシトロン・メナー王女みたいな目が細い地味系美人を作れるくらいだ。

 私が作る「アヴァロンシティ・ドールズ」は単なる「お人形さん」ではない。少なくとも、単なる「お人形さん」にはしたくない。彼らの製作の際は、いかにキャラクタードールとしての個性を作れるかが問題だ。彼らは私の物語の担い手である。私は彼らの物語の「演者」としての個性を大切にして、人形を製作したい。私の腕では、ネットオークションに出品出来るほどのものは作れないが、あくまでも自分自身の物語のために「アヴァロンシティ・ドールズ」は存在する。


【マキシマム ザ ホルモン - 小さな君の手】