《No.32/f.23 アナベラ・スカーレット・ローズ(Annabella Scarlet Rose)》
①『Avaloncity Stories』第一部では、日本生まれで北海道に住むイギリス人少女。アイルランド系の血筋。オスの黒猫〈ルーク〉の飼い主。日本画家でラジオパーソナリティの松永少伯(札幌市民)の家の近所(北区某所)に住んでいる。愛称は「アナちゃん」。緋色のバラのつぼみのような少女である。
②『Babelcity Explode』の登場人物。巨大都市〈バベルシティ〉の上層部に住む、いわゆる「お嬢様」の少女。スカーレット・ブーケ・ローズの娘。この小説の用語で言う「アルファ」すなわち「上級女性」の「幼体」である。「女社会」バベルシティにおいては、
アルファ女性の多くは人工子宮によって作り出されるが、一部のアルファ女性は「趣味」として自ら子を産み、育てる。アナベラ・ローズとは、そのような「アルファ2世」である。バベルシティ市長足利さとみは「ベータ」すなわち「一般女性」だが、バベルシティ上層部の傀儡としてバベルシティの「雇われ市長」になっている。さとみの娘ハルナが松永りりこらと出会う事により、バベルシティに革命がもたらされるカウントダウンが始まる。
男性たちや「普通(並びにそれ以下)の女性」たちを迫害してきた
決死の亡命をした一部の
7月17日生まれ。人形の年齢設定は10歳。成人設定ではないので、身長の設定はない。好物はスープカレー、〈みよしの〉の餃子、味噌ラーメン、セイコーマートのメロンソフト、自分の母親特製のアイリッシュシチュー(みよしの餃子やセイコーマートのメロンソフトは、第一部の日本のアナベラの好物だが、他の話でも類似品を好むだろう)。
芥川蘭子の記事もそうだが、このアナベラの記事も『Babelcity Explode』の登場人物としての解説が中心である。もちろん、彼女も蘭子も「スターシステム」に基づいて様々な役柄を演じるだろうが、『Babelcity Explode』ではどちらもそれなりに重要な立場にある。彼女たちは元々は小説執筆とは無関係に作成されたカスタマイズドールだが、小説の内容に連動する方針に切り替えてからは、新たに小説の世界観における役目を負う事になる。
人形はオビツヘッドとアゾンのピュアニーモを組み合わせたもの。元々は貴族のお嬢様というイメージで作ったハズだが、いざ出来上がったら、ずいぶんと庶民的かつオバちゃん的なたくましさを感じさせる雰囲気になってしまった(それゆえに、第一部では「名誉道産子」になっているのだ)。「スカーレット」というミドルネームにふさわしい赤毛だが、これは2色のドールヘアを混ぜて植毛している。
このミックス植毛というのは、色同士の透明度(もしくは不透明度)が釣り合っていないと、不透明かつ色合いが明るい方の色が悪目立ちしてしまう。それゆえに、このような植毛をする際は、色の組み合わせがふさわしいか気をつける必要があるのだ。とはいえ、意図的に目立たせるメッシュ植毛をするならば、その限りではない。
このアナベラはリカちゃんサイズだが、彼女に使っているピュアニーモ素体は、柔らかさを感じさせるむっちりした脚がチャームポイントである(韓国の『ドランドラン』人形の素体もそうだが)。タイツなどを調達する際は、ピュアニーモ素体専用のものを入手するのが望ましい。