Avaloncity Dolls

私、「信頼出来ない語り手」明智紫苑の自作小説とカスタマイズドール中心の我楽多ブログです。

No.34/m.10 韓毅/果心居士/カシン・フォースタス(Han Yi / Kashin-Koji / Kashin Faustus)

Kashin-Koji

《No.34/m.10 韓毅/果心居士/カシン・フォースタス(Han Yi / Kashin-Koji / Kashin Faustus)》

『Avaloncity Stories』のもう一人のメインヒーロー。彼がシリーズ全体においての案内人であるのは、韓海/タリエシン・トラロックと同じである。同じ事は、果心の永遠の伴侶である松永緋奈にも言える。彼らは〈聖なる星〉の知恵を受け継ぐ者たちとして、地球人の末裔たちを護るのだ。

 彼はフォースタス・チャオに対するもう一人のメインヒーローだが、同様に、松永緋奈はアスターティ・フォーチュンに対するもう一人のメインヒロインである。「メインヒーロー」並びに「メインヒロイン」が二人もいるのは、彼らの物語全体における重要性がほぼ互角だからである。

①「第一部」果心居士…本名は韓毅(Han Yi)。前漢の淮陰侯韓信と楽波の一人息子。死後、「炎の魔神」として生まれ変わり、アガルタの精霊となる。1970年代以降は、日本でスタジオミュージシャン 井桁毅 いげた つよし 」として働いている。彼は何度も戸籍を「塗り替え」て、現代人として行動し、暮らしている。それは、他のアガルタの精霊/仙人たちも同じであり、時代の変遷によって自らの身分を「作って」行動する。

 彼は松永久秀の親友であり、「海の娘」緋奈と奇妙な三角関係になる。彼は後に、アガルタの精霊として生まれ変わった松永緋奈と再会し、一緒に暮らすのだが、それは〈彼〉の復活のきっかけとなる。果心自身も初代フォースタス・チャオや韓信を通じて〈彼〉の力を受け継いでいるのだが、彼は緋奈との交わりを通じて、自分自身の中にいる〈彼〉の存在に気づく。フォースタスはすでに〈彼ら〉の存在を知っていたようだが…?

②「第二部」果心居士…第一部の果心と同一人物。アヴァロン連邦初代大統領アーサー・フォースタス・フォーチュンの父。緋奈と共に、二代目フォースタス・チャオとアスターティ・フォーチュンを、さらには惑星アヴァロンそのものを見守る。とりあえず、第二部以降の彼は〈彼〉並びに〈彼ら〉とは切り離された存在であるが、緋奈と共に〈彼〉並びに〈彼ら〉が残したものたちを見守り続ける。

③「第三部」果心居士/カシン・フォースタス(Kashin-Koji / Kashin Faustus)…蓬莱人(?)の魔法戦士。武士に扮する際のまたの名を「 井桁信毅 いげた のぶた 」という。実は第一部とも第二部とも同一人物。緋奈と共にアスターティを預かる。フォースタスとアスターティの師匠の一人。吟遊詩人タリエシン・トラロックと同様、〈聖なる星〉すなわち地球の歴史を知る存在だが、表向きにはそれを明らかにしない。

 

 3月10日生まれ。身長182cm。好物はジンギスカン、親子丼、グリーンカレーずんだ餅。体格こそはいかつい大男だが、あくまでも基本的に温厚で良心的な性格である。要するに彼は「もう一人のフォースタス・チャオ」なのだ。彼の父韓信もまた似たようなものだが、そういう血筋だと言ってしまえば身も蓋もない。外見的にも内面的にも、果心は韓信の分身に他ならない。そういう点においては、彼はランスロットの息子ギャラハッドのアンチテーゼに他ならない。

 第一部の彼は、弱気で優柔不断な面がある。その辺はまさしく父・韓信の生き写しである。それは自分の師匠である 蒯通 かい とう からも指摘されている。アガルタの精霊になる前の彼が蒯通に師事した経緯はいささか乱暴なものだったが、それと言い、彼自身の転生のきっかけとなった焼身自殺と言い、彼には激情家の面もあったのだ。おそらくは、彼の父親も。

 第一部の果心はまだ未熟だったが、第二部以降の彼は成熟した精霊/仙人として、かつての地球人の末裔たちを見守っている。彼は未来の植民惑星アヴァロンにおいては、かつての〈アガルタ〉の総長シャマシュ公の代わりに、永遠の伴侶である緋奈と共に〈聖なる星〉の民の末裔たちを護るのだ。

 彼が弾くギターは彼自身の魔力によって作られたものであり、その音色によって様々な魔法を使える。彼は毎晩、ギターをアンプにつながずに何らかのメロディーを奏でるが、それは街の住民たちを災いから守るために弾くものである。音楽を用いる魔法は第三部にもあるが、第一部の登場人物たちの中にも彼と同様の能力を持つ者たちがいる。

 

 人形はボークスのNEO剛のヘッドとNEO-GUYボディを使用しているが、アスターティの場合と同じように、膝から下をNEO剛と交換している。これで脚が長くなり、理想的な体格になった。NEO-GUYは意外とそんなに背が高くない(脚がそんなに長くない)のだ。身長の設定通りにするために、そのようなパーツ交換が必要だったのは、アスターティ・フォーチュンの素体(ボークスビューティーB素体の膝から下をNEO-EBのものと交換した)と同じである。

 彼の目つきはタレ目ではない(しかも、目尻と目頭に赤味を差している)のに、どことなく優しげな顔に見える。実際、優しい性格という設定だけどね。色々と優柔不断な面があるのは、あるいはフォースタス以上かもしれない。その優柔不断さの中に秘められた激情こそが、彼を「炎の魔神」たらしめるのだ。彼の目尻と目頭に赤味を差しているのは、この「炎の魔神」要素を示すための差し色なのだ。

 果心は基本的に、ライダースジャケットなどのバイカーファッションに身を包んでいる。そのような「男らしい」格好が似合うマッチョな(ミリタリー系アクションフィギュアの類の)素体を使用しているので、衣装の調達に苦労する。とりあえず、『六分の一男子図鑑』のような細身の素体ではないので、オシャレは難しいのだ。まあ、「私、脱いでもすごいんです」というキャラクターなのね。


【The Police - Every Little Thing She Does Is Magic】