Avaloncity Dolls

私、「信頼出来ない語り手」明智紫苑の自作小説とカスタマイズドール中心の我楽多ブログです。

No.36/f.26 松永緋月(Hidzuki Matsunaga)

Hidzuki Matsunaga

《No.36/f.26 松永緋月(Hidzuki Matsunaga)》

『Avaloncity Stories』第一部の松永久秀の愛妾。「翡翠丸」こと松永 久毅 ひさたけ 日本画家松永少伯こと松永舜太郎の先祖)の母。緋奈の親友/義妹。義姉緋奈と共に〈アガルタ〉の精霊として活躍する。実は緋奈と同じく〈海の娘〉であり、それを知る久秀に迎えられた。それゆえ「 緋月 ひづき 」と名付けられた(ちなみに緋奈の名付け親は果心である)。彼女は緋奈と初めて会った時から意気投合する。

 生前の彼女は「鬼谷先生」こと 范蠡 はん れい との密約により、久秀に殉死した。そして、緋奈より先にアガルタの精霊に生まれ変わり、琉球で果心に看取られて天寿を全うした緋奈を迎える。そんな彼女たちは、現代まで修行の旅を続ける。それは、これから「終わりの始まり」を迎えつつある地球から〈 しゅ たね 〉を新天地に移すために必要な試練である。ある者は彼女たちを「女神」「聖女」と呼び、また、ある者は彼女たちを「魔女」と呼ぶ。

 緋月は果心や緋奈とは違い、第一部のみの登場人物である。しかし、第二部以降に彼女の生まれ変わりかもしれない人物は何人かいるだろう。ゲイナー三姉妹の長女ジェラルディン・ゲイナーは、もしかすると緋月の生まれ変わりかもしれない。かつての〈アガルタ〉の精霊たちの多くは、地球から新天地に旅立ち、様々な者たちに生まれ変わったのだろう。

 

 5月3日生まれ。身長158cm。好物はビーフカレー筑前煮、キムチ鍋、シュークリーム。基本的に温厚な性格だが、いざという時は 義姉 あね 緋奈以上に冷徹に動ける。その辺は良くも悪くも久秀に似ているのだろう。現代人としての彼女はある短大を卒業し、『恋愛栽培』の蓮華院秀虎・加奈子夫妻が住む街にある保育園で保育士の仕事をしている。緋奈も彼女と同じく短大を卒業し、保育士の仕事をしていたが、蓮華院家のベビーシッターとして雇われたのを機に保育園を退職した。

「私は姉さんほど情け深くはありません」

 緋奈は光と水を武器にするが、緋月は風と空気・気体を武器にする。彼女は風圧でかまいたちを起こし、敵を刻み尽くす。さらに、空気中の二酸化炭素から炭素を抜き出し、ダイヤモンドの礫にして敵に発射して射抜く。彼女はサディスティックな性格ではないが、敵に対する果敢さは緋奈以上かもしれない。

 彼女は果心と緋奈を通じて蘇った〈彼〉について行く。それから数百年後、〈彼〉は超巨大宇宙移民船アヴァロン号で果心と緋奈を迎え、自らの力と意志を、そしてフォースタス・チャオとアスターティ・フォーチュンの魂を彼らに託していく。緋月は他の仲間たちと共に〈彼〉について行き、地球を去る。果心と緋奈は〈アガルタ〉の総長シャマシュ公と共にアヴァロン号で地球人の末裔たちを導き、新天地にたどり着く。それが緑の星アヴァロンである。

 

 人形は緋奈と同じく、オビツ27cm女性用02ヘッドとノーマルボディを組み合わせている。緋奈とは元々赤の他人同士だが、実の姉妹のようにそっくりである(彼女たちは東アジア系の〈海の娘〉としては平均的な容姿らしい)。しかし、義姉緋奈と比べると、どことなく怖い顔つきに見える。もちろん、意図的にそうしたのではないが、底知れぬものを抱えた雰囲気を感じさせる。

 緋奈と同じく、長く真っ直ぐな黒髪の日本人女性設定のキャラクタードールなので、和装コーディネートの写真のモデル要員である。他にも何人か「和風のお姫様」らしいキャラクターを作ろうかと思ったが、まずは自作小説の内容を優先したい。そうすると、第三部の 蓬莱 ホウライ 人設定のキャラクタードールを作ろうかな…? それよりも、男性キャラクターを優先した方が良いな。

 緋奈が鮮やかな赤い唇なのに対して、緋月の唇は淡いピンクなので、着せ替え人形としての汎用性が高いかもしれない。とはいえ、緋奈と同様、古典的なお姫様らしい長い黒髪なので、現代的かつカジュアルなコーディネートは難しいかもしれない。


【吉田美奈子 - 頬に夜の灯】